カシミールへの道(起業物語その5) –英語のOJT–
<英語のオン・ザ・ジョブ・トレーニング>
転職したベンチャー企業は会社設立一年でしたが、当初のIT関係のビジネスは
失敗に終わり、会社を立て直すところで、ごく少人数の会社となっておりました。
毎日が生き残りのための必死の努力でしたが、全てのことが刺激的でした。
私は社長のエグゼクティブアシスタントとして、あらゆる業務を行いました。
そのことはインドリーム設立後に大変役に立ちましたが、
その当時は分からないことだらけで大変でした。
また、新規事業の立ち上げのため、初めてインドに出張することになりました。
インド出張に行くためには、英語での手配が必要となります。
翻訳会社では、すでに翻訳された文書をネイティブスピーカーと組んでチェック
していたのですが、今度はインドの大会社の社長への手紙を自分で書かなければなりません。。
少人数の会社で、社長よりは私の方が英語が出来たので、私以外に書く人がありません。
偉い人への手紙を英語で書いて、失礼がないかとても心配でしたが、
人にチェックを頼む余裕もなく毎日無理矢理に英語の手紙を書いていました。
話す方も全く駄目でしたが、トーストマスターズクラブという英語のスピーチの
勉強会に参加して、少しずつ度胸が付いてきました。
また、英語で電話することもためらっていたのですが、あるきっかけで、
下手な英語で話すことへの恥ずかしさが吹っ切れて、ともかく英語で必要なことを
話すことができるようになりました。
こうして新しい仕事のおかげで、翻訳会社時代に比べて英語力は飛躍的に向上し、
会社経営の方法を実践的に学ぶことができました。
でも、当時は自分の会社を持つことになるなどとは夢にも思っていませんでした。